校長挨拶
更新日:2025年5月23日
令和7年度の学校経営について 校長 佐藤 彰
日頃より本校の教育にご理解とご協力をいただき、ありがとうございます。
令和5年度から始まった校舎改築工事は、今年の夏に新校舎が完成となります。それに伴い、新校舎移転後の校舎利用のルールや数多くの約束事などを最初から考案し、生徒にとって生活しやすい空間づくりを構築する必要があります。令和11年以降まで工事は継続することから、狭い校庭を最大限に活用した行事や部活動の運営、校外施設の効果的な利用なども求められています。また、これまですすめてきた教育課程や教員の職務内容、部活動指導、行事等の取り組みの見直しをさらに推進し、時間を生み出す工夫をさらに推進する必要があります。
そのひとつとして、「ふれあいはすぬま」の施設を利用した運動会や、一から作り上げてきた安方フェスティバルなどの行事、部活動を通して心と体を鍛え、あたたかな集団作りをすすめ、たくましく生き抜く生徒を育てていきたいと考えています。
本校は令和4年度に、「大田区ICT教育推進授業モデル実証校(先進校)」に指定され、生徒一人一台タブレットの活用を推進し大田区に還元してきました。その成果を深化させ、ICT機器を活用した授業実践や家庭学習をさらに工夫し、生徒が自ら考え探究していく学びを全教員で実践していきます。その上で、ICTを活用した方がよい活動と紙ベースが効果的な活動を整理し、双方のよい点を組み合わせた「ハイブリッド型教育」をさらに推進していきます。
令和7年度の安方中学校の教育活動は、「新校舎移転を円滑にすすめ、新たな生活様式を構築し、未来に向けた挑戦と進化を止めない」ことを重点とします。。
今年度も、校庭の狭小化や行事・部活動の校外施設利用などによる、様々な困難が予想されています。そこで、これまでよりさらなる教育内容の精選や工夫が必要となり、改革・改善意識を強くもつとともに、変化に素早く臨機応変かつ正確に対応することが求められます。そこで、教員の職務や行事等の取り組みを見直し、内容を精選し継続していくものと整理するものをあきらかにしていく必要があります。
校舎改築工事に伴い、生徒数や学級数は減少を続けるであろうと予想していましたが、現在の1年生も4学級を維持することができました。本校の生徒が落ち着いていて、行事や部活動に熱心に頑張っていることを評価していただいたのだと思っております。現在の安方中学校には、校庭の狭さを吹き飛ばすぐらいの魅力が備わっていると考えています。皆様の期待に応えるべく、さらに選ばれる学校になるように精励していく決意です。
これらのことを踏まえ、本校の教育目標である「学ぶ・鍛える・思いやる」をもとに、以下の重点で教育活動を推進してまいりたいと思います。
1 生徒一人一台タブレットをはじめとするICT機器の活用をさらに推進し、対話的で深い学びを実践するとともに、生徒の学習意欲や学びに向かう力を高める工夫を行います。その上で、アナログのよさや優れている点を明らかにし、デジタルとの融合や併用を図る取り組みを推進します。
2 生徒が自ら考え、意見をまとめて発表するという学習を追求します。適切な資料を作成し、それをもとに相手に考えを的確に伝えるプレゼンテーション力を育成します。さらに、ペアワークやグループワークを多用し、まわりの人の意見を聞いて自分の考えをさらに深めていくことに取り組みます。
3 新校舎に設置される「学習室」をPTAの協力や支援員の活用により、効果的に運用します。すすんで学び、自学・自習できる力を培います。
4 進路指導部が中心となり、「キャリア教育」の充実を継続し、社会性や職業観、豊かな人間性を育成
するための様々な取り組みを推進していきます。「キャリア教育」は、様々な体験を通して必要な資質や能力を育成するものです。今年度も、「キャリア教育」の視点を重視しながら心と体を鍛え、たくましく生き抜く生徒を育てていきます。
5 行事や部活動などの豊かな体験活動を通して、仲間や先輩・後輩と力を合わせて努力する体験や成功体験を積ませ、自己有用感や自己肯定感を高めます。人との関わりを多くもたせることで、他者を思いやり、自分や他者の良さを感じ取れる豊かな心を育てていきます。
6 「部活動地域展開モデル校」として、大田区や人材派遣業者と連携して部活動運営の改革を行うとともに課題を明らかにし、教員の働き方改革を推進します。また、部活動を通して教員と生徒、生徒同士の信頼関係を築き、困難に挑戦させることで成長を促していきます。また、学年をこえて助け合い励まし合える集団づくりをすすめます。
7 挨拶をさわやかにできる学校にします。挨拶は、豊かな社会生活を営み、コミュニケーションを図るために必要であり、人間関係を構築するための基本的な習慣です。教員の働きかけだけでなく、委員会や部活動などの活動をとおして挨拶が素晴らしい学校を目指していきます。
8 生徒が自分で考えて判断し行動できる機会を意図的に多く設け、たくましくしなやかに生きる力を養っていきます。「言われたからやる」という思考ではなく、「自分で決めたからやる」と考えられる生徒を育成します。
9 生活指導を重んじ、「ならぬものはならない」という価値観を大切にして「規範意識」を高めるように指導していきます。自他を尊重し、安心して落ち着いた学校生活が送れるように、生徒との信頼関係の構築に努めてまいります。問題が起きた時には、迅速・丁寧な指導を心がけ、報告・連絡・相談を意識し、組織的な対応で解決に向かいます。また、家庭や関係機関、スクールカウンセラーと連携し、様々な力を活用して生徒の健全育成に努めてまいります。
10 学校の様子や生徒の頑張る姿、教職員の特色ある取り組みなどを、学校だより、学級・学年通信、学校ホームページ等をとおして積極的に発信し、信頼される学校づくりを目指します。特に、学校ホームページの「安方中学校ダイアリー」は毎日更新し、保護者や地域の皆様に広く本校の教育活動を発信します。