お米プロジェクト学習(特色ある教育)
更新日:2024年9月24日
矢口小学校で最も特色ある教育活動は、毎年5年生が学習している「お米プロジェクト学習」です。
本校には、広い広い「矢口自然農園」の一角に12m×6m(72平方メートル)と8m×4m(32平方メートル)、つまり合計ほぼ1アール(約100平方メートル)の水田があります。
この恵まれた環境をいかして、田起こし、代かきから水田管理、そして稲刈り、さらには乾燥、脱穀、精米までの一連のお米作りを経験します。
その後、収穫したお米をどのように活用するか、その年の5年生が考えます。
また、稲わらが大量に出ますから、わら細工を作ることにも挑戦を始めています。
令和6年度のお米プロジェクト学習
令和6年度もくじ
稲刈りのようす(9月24日)
2024年の稲刈りのようす
今日はとても涼しい日になりました。夏の暑さの関係で、今年の稲刈りは例年よりも10日ほど早い活動となりました。さらに今年はスズメによる食害が例年以上に多くあり、田んぼのすみの方は実のない稲穂もけっこうありました。
これだけ大きな学校田んぼの収穫作業はめずらしいことですから、今年は教育委員会区報「おおたの教育」を担当していらっしゃる教育委員会の方に、取材に来ていただきました。
このお米プロジェクト学習ですが、学習指導要領(社会科)だと次の内容になります。
(2)我が国の農業や水産業における食料生産について,学習の問題を追究・ 解決する活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 次のような知識及び技能を身に付けること。
(ア)我が国の食料生産は,自然条件を生かして営まれていることや, 国民の食料を確保する重要な役割を果たしていることを理解すること。
また、総合的な学習の時間だと、次のようになります。
第3 指導計画の作成と内容の取扱い
2-(4)自然体験やボランティア活動などの社会体験,ものづくり,生産活動などの体験活動,観察・実験,見学や調査,発表や討論などの学習活動を積極的に取り入れること。
ここに教科「おおたの未来づくり(A 製品の開発)」を関連させる形で本校の「お米プロジェクト学習」が構成されています。
授業協力者の田園調布緑ロータリークラブの方の話を聞きます
いよいよ稲刈りスタート
どんどん刈ります
刈った稲は「しばるチーム」に渡します
刈った稲は束にしばっていきます
しばった稲を4階の体育館ギャラリーまで運ぶ
体育館はしばらく稲干し場になります
最後に毎年ご指導いただいている元・たま書店店長 S様にお話をいただきました
稲刈り前の様子(9月20日)
来週、9月24日(火曜)には、いよいよ稲刈りをします。
その直前の豊かに実ったお米のようすです。
水田全体のようす
豊かに実っています
道路側 広めの田んぼ
校庭側 少し小さめの田んぼ
今年もカモがやってきた!(5月28日)
つがいのカモがやってきました
田んぼのエサをどんどん食べています
田植えのようす(5月7日)
1列になって植えていきます
稲苗は北茨城市から送ってもらっています
植えた稲をふまないように気を付けながら
すき間があるように見えますが、育てば田んぼビッシリになります
代かきをしました(4月26日)
まだ足首の深さくらいしか土がこなれていません
曇り空のちょうどよい天候の中、5年生全員で代かきをしました。
稲苗を提供してくださる田園調布緑ロータリークラブの会長様をはじめ、会員の方3名でこどもたちの作業を参観してくださいました。
こうして人力で田んぼの土作りをするのが、矢口小学校の稲作活動です。
田起こしを始めました(4月17日)
田園調布緑ロータリークラブの会長様より励ましのお言葉をいただきました
さあ!みんなでお米が喜んでくれるような田んぼを作ろう!作業開始!
一生懸命代かきをしているため、足の沈み方もひざ下くらいになってきました
泥だらけになりながら頑張った5年生のおかげで、今年もいい感じの水田になりました
今年度も始まりました5年生の「お米プロジェクト学習」です。
冬の間に硬くなってしまった土を掘り起こしていく作業からスタートします。
かなりの労作業に新5年生はくたくたです。
こちらは粘土質の土を全体重を乗せて掘り起こしているチーム
広い方の田んぼでは、たくさん生えてしまった雑草抜き
令和5年度のお米プロジェクト学習
令和5年度 目次
みんなで代かき(2023年4月27日)
とても良いお天気になり、5年生全員で「人力代かき」を行いました。人力、つまり人間の足を使って、田んぼの土を細かくしていったのです。この作業に必要な物は、泥んこになってもよいシューズ、靴下、服装です。
今日は、毎年、稲苗を提供してくださっている、田園調布緑ロータリークラブの方々も参観に来てくださり、子供たちが楽しく夢中になって代かきをする姿を見ていただきました。
代かき開会式で、田園調布緑ロータリークラブの方の話を聞く5年生
各学級代表から今日の代かきに向けての思いを発表する
いよいよはじめの一歩です
子どもたちが次々に入っていきます
泥に慣れてきて、だんだん激しく動くようになりました
上から見るとこんな感じです
今年もオケラがいました
こうしてかなりよい感じの田んぼに変身しました
土を整え水を入れる(2023年4月24日)
田んぼに石灰をまいているところ
水を入れてみましたが、まだ代かきをしていないため、水が抜けてしまうでしょう
今年のお米プロジェクト学習は、子どもたちの試行錯誤を大切にしています。大人がやりすぎて、子どもの学習にならないということが起きないようにしています。TEFCASサイクルで学んでいる矢口小学校なので、まずは子どもたちの「トライオール」が大切です。なんでもやってみよう、そこから得られる事象を受けとめて、修正を加えていこう。TEFCASサイクルの学びには、たとえ失敗をしても、それが失敗であるということが分かれば成功になるのです。
これから子どもたちが必要にせまられ、自発的に立ち上げていく様々なプロジェクトチームが動き出していきます。
田起こし(2023年4月14日)
今年の5年生もみんなで一生懸命に田起こし開始
かなり深く掘り起こせば土に空気がたくさん入ります
矢口の子どもは、耕運機だって動かせるのです
田んぼを愛する5年生は放課後も土を耕していました
土がたいぶやわらかくなりましたが、まだまだ細かくする必要があります
お米プロジェクト学習 学年集会(4月10日・12日)
ます、4年生で学んだ探究学習のことをふりかえる
5年生のお米プロジェクトについて考える
4年生の学習で楽しかったことを板書した「速射マインドマップ」
令和5年度の5年生、お米プロジェクト学習が始まりました。
まずは4月10日に学年集会を開いて、4年生の楽しかった学びをふりかえり、子供たち自ら磨いてきた学ぶ力を確かめました。
翌日の4月11日に各学級で、お米プロジェクトに関する意見を話し合い、4月12日の学年集会でまとめていきました。その結果、次のような確認をしました。
(目標)
(1)世界一おいしい米を作る。
(2)田んぼを見てくれる人、お米を食べて売れる人、そして作り手の5年生もみんな、感動できるプロジェクトにすること。
(3)そのために、みんなで楽しく協力すること。
(4)お米作り博士を目指し、そして次の学年につなぐために、お米のことを分かる、伝えられる、聞かれても答えられるようになること。そのために、田んぼやお米をよく観察すること。
その他、マインドマップにかかれていることを、ぜひご覧ください。
5年3組の話し合いマップ
5年生3学級の意見を記録したマインドマップ
令和4年度のお米プロジェクト学習 (このページは新しい記事を下に書き加えています。目次をクリックして記事をお読みください。)
令和4年度 目次
- 田起こし(4月21日)
- 代かき(4月27日)
- 稲苗が来ました(全面協力:田園調布緑ロータリークラブ 5月4日)
- 矢口小学校の水田で収穫できるお米はどれくらい?(5月9日)
- 田植え(5月10日)
- 稲刈り(2022年10月4日)
- 脱穀作業(2022年10月31日)
- しめ縄作り学習(2022年12月22日)
田起こし(4月21日)
学級ごとに1時間ずつ作業します。スコップを持って田んぼを起こします。
できるだけ深く掘らないといけないから、力がいります。
耕運機も体験します。写真は昨年度(令和3年度)の写真です。
スコップに乗って、全体重をかける子もいます。
代かき(4月27日)
菜の花が咲く中、代かき開始です。
小さい方の田んぼは、土が粘土質です。
大きい方の田んぼは、やわらかめの土です。
「先生、オケラがいました!」と見せてくれる子もいました。
道具を使わず、みんなの足で田んぼをかき混ぜます。
このように平らな水田になりました。これでゴールデンウィーク明けに田植えができます。
稲苗が来ました(全面協力:田園調布緑ロータリークラブ 5月4日)
到着した稲苗
ゴールデンウィーク中に稲苗が到着しました。
これは「田園調布緑ロータリークラブ(外部サイト)」の方々の全面的なご協力により、茨城県北茨城市の農家さんから毎年運んできていただいているものです。(緑ロータリークラブサイトに外部リンクしました。ご確認ください。)
今は校庭の水道に水をためて、保管しています。5月10日(火曜)に5年生全員で1アールの水田に田植えをする予定です。
ここには田園調布緑ロータリークラブの皆さんはもちろん、ゲストティーチャー(地域協力者)として「たま書店」の店長様がかかわってくださいます。
人手が必要でもありますので、お時間のある5年生保護者の方やグリーンボランティアの方は、参加してくださると助かります。
矢口小学校の水田で収穫できるお米はどれくらい?(5月9日)
NHK for School 「田んぼからとれるお米の量」(外部サイト)
矢口小学校の田んぼは1アールあります。
では、どれくらいのお米がとれるのでしょうか?
5年生の探究学習の課題としておきましょう。
ヒントはNHKの動画サイトにあります。
田植え(5月10日)
前日に雨が降り、田んぼの水もほどよくたまった中、晴天に恵まれて、田植えをすることができました。
農家さんでもよくやっているように、ひもに目印を付けたものをガイドにして、できるだけ並んだ状態で植えられるようにしていきます。
今回の田植えでは、田んぼの土の状態を、さらによくするために、手の空いている子供たちは「代かき」も追加作業でしておくことを試みました。
約1時間の作業の末、今年の田植えも上手にできました。
北茨城市の農家さんから、稲苗を届けてくださった「田園調布緑ロータリークラブ」の皆さんや、日常的に水田管理を支援してくださっている「たま書店」の店長さんも田植えを見学してくださいました。
田植えの前に担任から説明を受ける5年生
このようなガイドを使ってできるだけきれいに田植えをします
いよいよ田植え開始です
交替しながら田植えを進めます
一方、これから植える場所の田んぼを子供たちが歩くことで代かきしました
こうして田植えが完了しました
稲刈り(2022年10月4日)
今年の稲も豊作です
たわわに実っております
さあ!釜でどんどん刈りましょう
たくさん実っているから、迷わずどんどん刈らないと、時間が足りなくなってしまう
あと少しで全部刈り取ります
刈り取った稲は、スズランテープで根元をしばります
しばった稲束は、1か所にまとめておきます。次の作業は、体育館ギャラリーの柵へかけて、干す作業になります。
体育館ギャラリーの柵に稲を干します。
脱穀作業(2022年10月31日)
脱穀作業はお米育て学習の中でも、なかなか経験できないものだと思います。しかも矢口小学校の脱穀作業は、人力で動かす脱穀機を使って行います。歴史体験にもなっていると言えましょう。
この足こぎ脱穀機で作業します。
稲を干していた体育館から手渡しリレーで1階に運びました。
脱穀作業の開始です。
針山のようになっている回転盤を足でこぎながら、稲わらからお米を飛ばしていきます。
脱穀作業の間にも、稲はどんどん運ばれてきます。
大きく写すとこんな感じの作業です。お米はブルーシートの上に落ちていきます。
脱穀前のお米です。たくさん実っています。
お米一粒にも神様が宿っていると、取り残しも手作業で集めていきます。
どんどん脱穀していますが、集めるのもけっこう大変な作業です。
天候にも恵まれ、今年は大豊作でした。
しめ縄作り学習(2022年12月22日)
お米作りで収穫した後には、大量の稲わらが残ります。これをただ捨てるのではあまりにももったいない。そこで、昨年度からお米プロジェクト学習のひとつに「しめ縄作り学習」を取り入れました。保護者の方にゲストティーチャーをお願いして作り方を教えていただき、5年生みんなで協力しながら一人一人のしめ縄を作ります。そうです、この作業は1人では決してできないのです。2人の力を合わせて、稲わらをグリグリとねじり巻きにしていくのです。
しめ縄を作ったら、児童が自前で用意してきた様々な飾りつけをしていきます。世の中には、どのような飾りつけがあるのかも、事前に調べることも学びになっています。折り紙で人形を作る子もいれば、モールでキラキラのしめ縄飾りにする子もいます。作っている最中も、もっと良い物にできないかと、試行錯誤を繰り返しながら作業します。
矢口小学校には、稲わらはいくらでもあります
さあみんなで頑張ろう
このように2人で協力して、ねじっていきます
ときには3人で力を合わせて、ひねりましょう
ねじってしめてを繰り返して、最後に丸くして、しばります
しめ縄にしたら、次は飾りつけです
どんなふうに飾ろうかなと、いろいろ考えることが学習です
キラキラのモールで飾ってみようと試してみる
できました
なんだか指輪みたいですね
教室がにぎやかな感じになりました もうお正月が来たような気分です
今年はこんなに大きいしめ縄も作ってみました