9月8日の学校
更新日:2020年9月8日
昨日のことになりますが、4年生の授業を1時間ずつ担当させてもらいました。教科は社会、34年前の大島三原山の噴火による全島民避難の単元です。14時間で全島1万人の避難を成功させた裏には、様々な人々の力とドラマがありました。NHKのドキュメンタリー「プロジェクトX」でも過日放映された出来事です。その避難の過程で、政府はどんな取組をしたのか(公助)、が学習のねらいでした。公助に当たった政府機関の一つが「海上保安庁」です。実は、私がかつて勤務していた機関です。船舶はもちろん、ヘリコプターをはじめとして航空機も駆使して、海のエキスパートとして大島の全島避難に関わったそうです。私はその時には既に海上保安庁を退職していたので大島の避難には関わっていませんが、同期からは生々しい話を聞いていました。全国の海を11管区に分けて守る海上保安官は現在1万3000人、当時はもっと少ない職員でした。人命救助、海上警察業務が主たる業務ですが、海上警備(領海警備、犯罪防止、争議行動取締り等)、海洋調査(海底火山観測、海図作成等)、灯台業務、海洋汚染防止(廃棄物、油防除等)、航行安全(港湾管制、パトロール等)など、多岐にわたります。大島の避難では、人と物資の運搬の他に、海洋調査でも活躍しました。刻々と変化する災害の状況を航空機で観測して、避難の判断材料を的確に提供しました。
子どもたちには迫りくる危険の中を島民がどのように避難していったか、具体的な公助の様子を学んでもらいました。
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